エルシィの後ろの席の子可愛い 〈神のみぞ知るセカイ 第2巻〉

神のみぞ知るセカイ 2 (少年サンデーコミックス)

神のみぞ知るセカイ 2 (少年サンデーコミックス)

嬉しすぎる誤算
いやあ、面白い!こんなに面白かったのか…。というのも、最初買う予定なかったんですよ。本誌で毎週読んでて、「面白いけど、単行本買うほどではないかな」と思ってまして。それがどうして買ったのかというと、2巻の前半に収録されている「中川かのん」編を、どうもちゃんと読んだ記憶がなくて。後半の「汐宮栞」編は本誌で穴が開くほど見ていたんですが…。

そういう訳でストーリーの確認のためだけに買ったんですが……まさかこれほどとは!かのんの思わぬ良キャラぶりもさることながら、特筆すべきは単行本で読んだ時のテンポの良さと、ギャグの面白さ、そしてキャラのデフォルメの上手さ。

同時購入した結界師とかもそうですけど、ストーリー漫画にはやはり“流れ”というものがあって、それはやはり週に1話ずつ読むだけではわからないんですよね。栞編も1話単位ではあれだけ読んだのに、単行本で読むとまた新鮮な面白さがありました。

意外だったのがギャグ。アルバトロスは特にギャグ分がなかったのでともかくとして、以前サンデー超に載った読み切り(ミスターシスターゴリラー)を読んだ時には「かなりスベってるなぁ…」という印象があったんですが、なかなかどうして、笑えました。特にエルシィがケーキを作る話で、生地をオーブンごと焼いてたのがツボに入りました(ケーキ編もちゃんと読んでなかった)。今考えると、良くあれで焼き上がったなぁ…(笑)それと、「ありがろん」は何度読んでも良いですね。

そしてそして、デフォルメ。個人的にはここが一番推したいところ。2巻を買う前から思ってたんですが、単行本で一気読みするとなおさらハッキリ感じました。作者はデフォルメがすんげー上手い。それも萌え漫画に良くある、テンプレ化されたデフォルメ表現(目が白丸になったりするアレ)ではなく、独自のセンスをビシビシ感じるもの。またデフォルメのパターンも非常に多く、見ていて飽きません。それらのデフォルメがギャグシーンと結びつき、非常に軽快で、楽しい雰囲気を醸し出しています。この辺り、何だかもはやベテランの空気すら感じたり。また、反対にシリアスなシーンでは意図的にデフォルメを排除するなど、シリアスとギャグの切り替えにも技術力を感じます。

ちなみに2巻で一番印象に残ったのは、FLAG.7でエルシィがかのんを見つけて飛び上がって喜ぶシーン。デフォルメされたエルシィの可愛さもさることながら飛び上がった時の擬音が……「ぴょひー」て(笑


という訳である意味衝動買いだった訳ですが、良い買い物でした。この内容なら、これだけ話題になるのも納得ってものです。