髪型の変遷に感じる何か

考察:私服は口ほどにモノを言う やまなしなひび-Diary SIDE-

http://sagisou.sakura.ne.jp/~sakuchin/kazumi/09/21.html(情報元:ふぇいばりっとでいずさん)


たくさんある意見の中で特に多いのはこの二つ。
「いつも同じ私服だな」と、「私服がダサい」―――


私も以前書いてますけども、これはすっごい思いますね。「ダサい」云々は置いといて(とやかく言えるセンスではないし)、「いつも同じ」というところ。着たきりスズメというわけでもないだろうに。

ゲームによっては凄まじいお金持ちのお嬢様という設定のヒロインが外出のたびに同じ服だったりして、あんた本当に金持ちなのって思ってしまうこともしばしば。

ただまあ、実際しかたないことだとは思います。頑張って私服パターンを沢山用意したところで、得られるのはせいぜい「頑張ってんなぁ」程度の評価でしょうし、何より肝心のシナリオの出来が悪かったりした時には「力の入れどころ間違ってるよ!」という批判を受ける恐れすらあります。

なので別に文句を言う筋合いはないんですが、個人的には多い方がいいなぁと思う次第。やっぱ、色んな服を着てるところを見てみたいですからね。なので、リンク先にある「私服が毎回変わるとイラッとする」という意見は正直ちょっと賛同できないなぁ。


とまあ私服の話はこのくらいにしておいて、ここからはちょいと変わって髪型の話。
冒頭のエントリにもあるように、キャラクターの髪型というのはキャラ付け・キャラの書き分けに密接に関わってくるので、大概の漫画では髪型がある日突然変わったりすることはありません。失恋とか、何か大きな変化の証しとして変わることはありますが、基本は1キャラ1髪型。その点については私も異議ありません。

ここで考えたいのは、「回想シーンにおけるキャラクターの髪型」についてです。
例えば現在高校生のキャラクターの幼稚園・小学生時代の回想を考えてみてください。その時のキャラの髪型はどうあるべきでしょうか?今と同じ?…私はそうは思わないんですよね。

例えば『BAMBOO BLADE』。ミヤミヤが中学時代ストレートだったり、タマちゃんは幼少時左右で二つ結びだったりと、髪型の変化が見られます。私はこれらの回想シーンに、通常の回想シーンでは感じ得ない何かを感じました。

それはただ単に「違う髪型の○○が見れた」という喜びだけでなく、この髪型から今の髪型に変わるまでの彼女(彼)の人生に思いを馳せることで得られる感慨なども含まれているように思います。

……もっと単純なことを言えば、「生きてる」感じがします。人間であるならば、放っとけば髪は伸びるし、たまには理由なくイメチェンしてみたくもなるだろうし。ひいては、作者のキャラクターに対する愛情を感じたりも。

だからと言って変わらないことが悪いとか、リアリティがないとも思いません。そういう人もいるでしょうし。ただ作品単位でそうだったりすると、ちょっと…何というか、記号的な印象を受けるのも事実。また、そこそこ凝った髪型(パーマとか)の人が幼少時から全く同じ髪型だったりすると、何だかなぁと思ったりすることも。

またその辺りに注目して読むと面白いことがわかったりします。例えば『ハヤテのごとく!』において、回想シーンと比べて大きく髪型が変わったキャラは、山ほどいる登場人物の中でも桂雪路だけです(たぶん…)。そしてその雪路は恐らく全キャラ中最も大きな性格の変化があったキャラ。そう考えると、今後他キャラでも何らかのドラマをきっかけとした性格の変化に伴う髪型の変化もあり得たり……しないかなぁ。。