そう言えばデスノートも苦手だった

バクマン。 1 (ジャンプコミックス)

巷ですんごい話題の『バクマン。』1巻を読みました。が…

漫画の製作過程に詳しくなったり、漫画界（主にジャンプ編集部周辺）の裏事情が垣間見えたり、大場つぐみ＝ガモウがほぼ確定だったりと、資料的な価値はかなり高いと思う反面、物語としての魅力はさっぱり分かりませんでした。
主人公二人が妙に達観してて好感が持てないし、最高×亜豆の恋も一目惚れ同士だから全く感情移入できず、肝心の漫画作りには特に興味がなかったりと、ここまで合わないかと思うくらい徹底して合いませんでした。
特に違和感を覚えたのは、作品のテーマ自体が漫画業界の紹介みたいなものだから仕方ないのかも知れませんが、説明的な台詞が多すぎること。編集部の人が最高達に懇切丁寧に説明するのはまだいいとして、最高と秋人が二人きりで話してる時ですら妙に台詞が長ったらしくて説明的で、モノローグの多さや大げさな身振りと相まってまるで舞台演劇を見ているようなわざとらしさを覚えました。これは私の勝手な嗜好ですが、漫画の登場人物にはこっち（読者）を意識しないで欲しいんですよね。作り手の存在を極力隠して欲しいというか、「あ、このキャラ今読者に向けて喋ってるな」と思ってしまうと、一気に冷めてしまうんです。同様の理由でパロディネタも苦手です（対象が漫画の外にあるから）。
ただ絵はやはり綺麗。亜豆とかめちゃめちゃ可愛いです。ただこのキャラもよくわからん性格なんだよなぁ…。母ちゃんもよくわからないし、兎に角好感の持てるキャラが居ないのが合わなかった最大の要因かと。
それにしても表紙カッコいいなぁ。